はじめに
2020/04/16 に AWX 11.0 がリリースされました。
Release Release 11.0.0 · ansible/awx · GitHub
Ansible 2.9 まで、Ansible 本体に標準で付属していた tower_*
モジュールは、AWX 側で開発され、awx.awx
collection として配布されています。
この記事では、AXW 11.0 リリースに伴う、tower_*
モジュールの変更点のうち、個人的に気になったものをまとめます。
■ すべての現役モジュールが 脱 tower-cli
化
11.0.0 has no non-deprecated modules that depend on the deprecated tower-cli PyPI
awx/awx_collection at 11.0.0 · ansible/awx · GitHub
もともと tower_*
モジュール内部で利用していた tower-cli
が legacy
扱いになったため、脱 tower-cli
化が進められていました。
AWX 10.0 までは tower_credential
、tower_workflow_launch
がまだ tower-cli
を利用していましたが、これらのモジュールも脱 tower-cli
化されました。
なお、依然として tower-cli
を利用している以下のモジュールは、Deprecated(非推奨)となりました。
非推奨モジュール名 | 概要 | 代替手段 |
---|---|---|
tower_receive |
オブジェクト情報一式を取得する | This module is deprecated and will be replaced by the AWX CLI export command. |
toser_send |
オブジェクト情報一式を適用する | This module is deprecated and will be replaced by the AWX CLI import command |
tower_workflow_template |
ワークフロージョブテンプレートを設定する | 後継の tower_workflow_job_template モジュールを利用する |
■ tower_credential
モジュール
awx/tower_credential.py at 11.0.0 · ansible/awx · GitHub
inputs
オプションの追加
従来の username
や password
オプションなどの具体的な認証情報は、inputs
オプション配下にしていすることになりました。
kind
から credential_option
オプションに変更
認証情報タイプを指定する kind
オプションが、credential_option
オプションに変更されました。
こちらのほうがしっくりくる気がします。
awx/tower_credential.py at 11.0.0 · ansible/awx · GitHub
■ tower_workflow_job_template
モジュール
awx/tower_workflow_job_template.py at 11.0.0 · ansible/awx · GitHub
インベントリが反映されないバグの修正
issue を書いて寝て起きたら修正されました。ありがたい・・。
Resolve name to ID correctly in workflow jt module · ansible/awx@bd39fab · GitHub
■ workflow_job_template_nodes
モジュール
ノードへの identifier 設定
identifier は、確かワークフロー内の各ノードが持つIDです。
make awxkit pass through identifier for wfjtn by kdelee · Pull Request #6592 · ansible/awx · GitHub
■ 全体
Auth2 対応
OAuth2 token に対応したようです。
awx/awx_collection at 11.0.0 · ansible/awx · GitHub
■ おわりに
Collection 側で開発が進むことによって、モジュールの改善が早くなっていることを実感します。