てくなべ (tekunabe)

ansible / network automation / 学習メモ

CML 2.1.0 から 2.1.1 へのアップグレード方法

はじめに

Cisco の仮想ラボ環境の CML ですが、2020年11月 に 2.1.1 がリリースされていました。

新機能追加はなく、バグフィックスです。

CML 2.1.1 Release Notes

一番気になったのは以下の点です。

The refplat-20201020-fcs.iso released with CML 2.1.0 included new versions of many of the reference platforms, but the non-crypto image of the new IOSv version was used by mistake.

refplat 内の IOSv は non-crypto image だったそうです。以前 Twitter で、IOSv に SSH できないというのを見かけたのですが、もしかしたら関係があるかもしれません。今回は CML 本体の他にも refplat も更新されています。

私の環境は、以前 CML-P 2.0 から 2.1 へアップグレードしてそのままです。ここから 2.1.1 へアップグレードしたときの手順をまとめます。


■ 1. 各種ファイルのダウンロード

Software Download (要ログイン)から CML-Personal 2.1.1 を選択し、以下の2つのファイルをダウンロードします。

f:id:akira6592:20201225204655p:plain:w400
ダウンロードする 2つのファイル
- cml2_p_controller-2.1.1-19.el8.x86_64.rpm - アップデート用 RPM - refplat_p-20201110-fcs.iso - IOSIOS XR などの各種イメージが含まれる ISO。CML 2.1 の頃は refplat_p-20201020-fcs.iso でした。

■ 2. CML コントローラーのアップグレード

RPM のアップロード

CML の Web UI にログインし、Tools > Upgrade System をクリックします。

f:id:akira6592:20201225204733p:plain:w400
Upgrade System

先ほどダウンロードした cml2_p_controller-2.1.1-19.el8.x86_64.rpm を指定して、UPLOAD IMAGE をクリックします。

f:id:akira6592:20201225204806p:plain:w400
UPLOAD IMAGE

アップロードが完了すると、Uploaded files 欄にファイル名が表示されます。確認後、using Cockpit をクリックします。(https://CMLのホスト名:9090 を開くのでもOK)

f:id:akira6592:20201225204847p:plain:w400
アップロード完了後 using Cockpit をクリック

Cockpit からアップグレード

(詳細は公式ドキュメントCML Controller Upgrade - System Administration Cockpit steps を参照)

ここからは システム管理の Web UI である Cockpit (通常通りCMLをインストールした場合 https://cmlのホスト:9090)での操作です。

「特権タスクにパスワードを再使用する」にチェックを必ず入れてログインします。(Cockpit のバージョンによって異なるかもしれませんが、とにかく特権で操作する必要があります。)

ログイン後、左メニューの CML をクリックし、Maintenance セクション内の Controller Software Upgrade を開き、Upgrade Controller をクリックします。

f:id:akira6592:20201225205619p:plain:w400
Upgrade Controller

表示されるポップアップの Upgrade をクリックします。

f:id:akira6592:20201225205706p:plain:w400
Updgrade

(権限が足りない旨のメッセージが表示されたら、右上が「管理アクセス」になっていることを確認してください。もし「制限アクセス」の場合はそれをクリックしてパスワードを入力して管理アクセスに切り替えます。)

アップグレードが始まり、しばらくすると Output セクションに Upgrade prosece done と表示されます。

f:id:akira6592:20201225205814p:plain:w400
Upgrade prosece done

これで本体のアップグレードは完了です。


■ 3. イメージファイル ISO の差し替え

続いて、イメージファイル ISO の差し替えです。

最初にダウンロードした refplat_p-20201110-fcs.isoCML を動かしている仮想マシンの仮想ドライブに割り当てます。

■ 4. 確認

(Cockpit ではなく) CML の Web 画面にログインします。ログインでのバージョン表記が無事に 2.1.1-b19 となりました。

f:id:akira6592:20201225210020p:plain:w400
Version: 2.1.1-b19


おわりに

特に困ったことがあったわけではないですが、念の為アップグレードしておきました。

refplat のダウンロード以外はそこまで時間がかかりませんでした。