てくなべ (tekunabe)

ansible / network automation / 学習メモ

JANOG53 Meeting アーカイブ視聴レポート

はじめに

2024/01/17-19 に福岡県福岡市の博多国際展示場&カンファレンスセンターで JANOG53 Meeting が開催されました。

現地は私のチームの他の人に行ってもらいました。また、ストリーミングもなしということでしたので、アーカイブが公開(ありがとうざいます!)されてから視聴しました。

現地参加者は3000人を超えて、大盛りあがりだったようですね。すごい!

本記事では、アンケート締め切り前に視聴したいくつかのプログラムや、全体的な所感についてまとめます。

なお、各プログラムの詳細ページから資料や、アーカイブ動画が見れます(一部アーカイブなし)。アーカイブ動画は 2024/02/29 13:00 まで の公開です。

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Day1

海外で日本のやり方が通用しないの、なぁぜなぁぜ? 〜東南アジアでのインターネットインフラを構築の実例から、グローバルでのオペレータ交流を考える〜

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立松さんパート

BBIX のフィリピン展開にあたって、実際の経験からくるリアルなお話がたくさん聞けました。大きく分けると、文化の違いと物理的な事情からるくるように感じました。

いわゆる「日本品質」という考えに縛られずに、国によって求められる QCD のバランスをしっかり考える必要があるようでした。

物理的な事情でいうと、フィリピンでは、車両ナンバーの末尾によって走行できる日が規制されているそうです。交通という物理インフラの固有の事情は様々な場面に影響しそうですね。基本的に渋滞対策だそうです。他にも、現地での作業で機材が予定通りに届かないというトラブルなどでも苦労されたそうです。

これらの違いは一見、海外が変わってるようにも見えますが、逆に海外からると日本が変わっているという見方もあるように思います。立松さんパートにあった、なぜそうなってるのかを考えて、よく理解することが大切だという点が印象的でした。

私の場合、つい言語の壁がまっさきに思い浮かびましたが、それだけではないのですね。

また、SNS投稿禁止のパートなので内容の言及は避けますが、発表冒頭のアイスブレイクパートが大変興味深かったです。

冨樫さんパート

ジャカルタの JKT-IX の成長過程のお話でした。こちらのパートは、対人、コミュニケーション、周りの経験談がメインでした。

印象的だったのが、めぐりめぐって分かるJANOGの良さの話でした。

なんとなくの言葉の定義でコミュニケーションを取って問題になることがあるため、その話をIDNOGで問題定義しようと思っても、スポンサー枠もあってか、枠が空いてないという事情で発表できなかったそうです。一方で、JANOGは、自由公募で審査通過のみオペレーターが発表でき、この制度は素晴らしいというお話でした。こういうのも地域によって違うものですね。

お二方のパートを通じて新鮮なお話が聞け、品質や価値の捉え方について考えるきっかけになりました。

Day3

BIGLOBE AS2518をまるごと仮想環境へ”コピー”してみた

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自動化の文脈でも、検証環境がなかったり環境差分がったりというのは課題になりがちなので、以前から興味があるトピックでした。また、習熟が難しい構成ほど、習熟するための環境を用意することも難しい、というジレンマがあるようにも思います。タイトルに有るように、確かに ”コピー” ができたらよいなと思いました。

思うところまでは簡単にできますが、実際にやってみた、というところが今回のプログラムの貴重なところでした。一定の効果が見られた一方で、他ベンダー対応、インターフェース名の差分などの課題も出てきたようです。

どこまで頑張るか、どこまで例外を認めるかという話も難しいですね・・

NETCON Wrap-up

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定番化してきている、ネットワークエンジニアのためのコンテスト NETCON。ふりかえりと表彰式的なプログラムです。

参加者の 45.3% が 8時間以上 NETCON に取り組んだというアンケート結果があって驚きました。ものすごい熱意です・・。

優勝された方!

NETCONは環境に結構なお金(100万円くらい)がお金がかかっているという話もあって、資金的な課題があるようです。スポンサーなどの形式で資金的な援助があるとよいのでしょうか。

JANOG update

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本会議参加登録者数 3,028名。オンラインなしでもこの人数、いやぁすごいですね・・。

また、JANOG 45 から会長を努められていた吉野さんが会長を辞め、運営員会からも引退されるそうです。JANOG 45 というと 2020年1月開催。コロナ禍に突入する時期から今までということで、とても大変な時期だったと思います。お疲れ様でした。

最後のごあいさつのところで、ご自身のリーダーシップのスタイルを語られているところが印象的でした。自分は前に出るタイプではないが、そういうのでも良いというのが不思議で、すごく幸せな環境、と。

新しい会長は宮坂さん。よろしくおねがします!

他のアーカイブ視聴予定

本記事では、アンケートの締め切り(2024/02/04 23:59 まで)までに、アーカイブ視聴したプログラムのみ取り上げました。

他にも興味深いプログラムがあるため、アーカイブが公開されているうち(2024/02/29 13:00まで)に視聴しようと思います。主に以下のプログラムを中心に視聴予定です。

以下、アーカイブはありませんが、資料は拝見したいと思います。

プログラム以外

今回の JANOG 自体で感じたことなどです。

Slack のプログラムごとのチャンネル

これまでは会場の部屋ごとにチャンネルが用意されていました。

今回は、#janog53-インフラ運用ツール開発組織を1から組織した話 のようにプログラムごとにチャンネルが用意されていました。

私のようにアーカイブで見る場合、Slackを見返しやすくて便利に感じました。

インターネット体験会

すごい良い企画だなーとおもいました。物理の作業を体験できるのも貴重な機会だと思います。

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オンラインの扱いの変化

前回はストリーミングはあっても音声による質疑はできない仕組みでした(Slackは可)。今回はストリーミング自体がありませんでした。

申込時画面にもオンライン参加の選択肢はありませんでした。そのため、広島の JANOG 41での参加以降、初めて申し込みをしないで当日を迎えました。

ここ数年はコロナ禍の影響で、例外的にオンラインで参加しやすい体制を作っていただいていたという認識です。実際に少し前は、オンラインで質問やコメントをさせていただきました。

あまり詳細な経緯は追えていませんが、状況に合わせて変化していくものだと思っています。ハイブリッドも大変のようですからね。運営の方の判断を尊重したいと思います。

おわりに

今回は参加できず、アーカイブ視聴のみとなりましたが、現地が盛り上がっていたようで嬉しく感じました。登壇者、スタッフ、スポンサーのみなさまありがとうございました!

次回 JANOG54 Meeting は 2024年7月に奈良県奈良市で開催予定とのことです。その次が京都なので近畿が続きますね。

参考

show int さんの関連動画

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togetter

私と JANOG のこれまで